犬と暮らす人の情報ノート
皮膚・目・耳のトラブル

犬の白内障とは?初期症状の見分け方と原因・治療・家でできる工夫

10月31日更新約5分で読めます

このテーマのまとめ皮膚・目・耳のトラブル

愛犬の黒目の奥が白っぽく見える、家具にぶつかるようになった。そんなとき心配になるのが白内障です。この記事では、犬の白内障の症状と原因、治療の考え方、見えにくくなった犬と暮らす工夫をまとめました。

先に結論
  • 白内障は、目の中のレンズ(水晶体)が白く濁り、見えにくくなる病気
  • シニア犬に多いが、遺伝や糖尿病で若い犬にも起こる
  • 濁りは目薬では元に戻らない。早めに眼科の診察を受け、進み方に合わせて手術か暮らしの工夫を選ぶ
すぐ動物病院へ
  • 目が急に白く濁り、赤く充血している
  • 目を痛がる、しょぼしょぼさせる
  • 黒目が大きく開いたまま、目が飛び出して見える
今日か明日に受診
  • 黒目の奥がうっすら白い
  • 暗い所でぶつかる、段差をこわがる
  • 水をよく飲み、おしっこが増えた
家で様子を見てよいことが多い
  • シニア犬で黒目が青白く見えるが、ふだん通りに歩ける(核硬化症のことも多い)
目次
  1. 犬の白内障とはどんな病気?
  2. 白内障の初期症状と見分け方
  3. 犬が白内障になる原因
  4. 白内障の治療は目薬と手術
  5. すぐ動物病院に行きたいとき
  6. 見えにくくなった犬と暮らす工夫

犬の白内障とはどんな病気?

犬の白内障は、目の中でレンズの役目をしている水晶体が白く濁る病気です。光が網膜まで届きにくくなり、視界がかすみます。濁りが全体に広がると、ほとんど見えなくなることもあります。

片目だけのことも、両目に起こることもあります。進み方は犬によって違い、何年もかけてゆっくり進む犬もいれば、数週間で一気に白くなる犬もいます。

進み方の目安目の見た目犬の様子
初期黒目の奥にうっすら白い点や線ほとんど変わらない
未成熟濁りが広がり、まだらに白い暗い所でぶつかる、ボールを見失う
成熟黒目全体が真っ白ほぼ見えていない、動きが慎重になる
過熟濁りが溶け、形が崩れる炎症や緑内障を起こしやすい

白内障の初期症状と見分け方

初期の白内障は、飼い主が見ただけでは気づきにくいものです。目の見た目と、ふだんの動きの両方を見ましょう。

白内障と似ている変化
  • シニア犬の目が青白く見える「核硬化症」は、年齢による変化で、見え方はほとんど変わらない
  • 白内障かどうかは、動物病院で目に光を当てて調べないとわからない
関連記事犬の目が白いのはなぜ?白内障と核硬化症の違いと考えられる病気

犬が白内障になる原因

若い犬が急に白くなったときは、糖尿病が隠れていることがあります。水を飲む量やおしっこの量、体重の変化も一緒に獣医師に伝えましょう。

関連記事犬の健康管理の基本!予防接種・健康診断・ペット保険の考え方

白内障の治療は目薬と手術

いちど濁った水晶体は、目薬や飲み薬では透明に戻りません。治療は大きく2つです。

治療ねらい向いている場合
目薬・飲み薬進み方をゆるやかにする、炎症を抑える初期、手術をしない場合
手術濁った水晶体を取り出し、人工のレンズを入れる視力を取り戻したい場合、体力がある場合

手術は眼科に詳しい動物病院で行われ、全身麻酔が必要です。網膜が元気なことが手術の条件になるため、事前に網膜の検査をします。手術のあとも、しばらく目薬と通院が続きます。

年齢や持病、費用、通院の負担を考えて、獣医師とよく相談して決めましょう。手術をしない場合も、炎症や緑内障を防ぐために定期的な検査を続けることが大切です。

すぐ動物病院に行きたいとき

すぐ動物病院に行きたいサイン
  • 目が赤く、痛そうにしょぼしょぼさせている
  • 黒目が大きく、目が出っ張って見える(緑内障のおそれ)
  • 数日から数週間で急に白くなった
  • 水をたくさん飲む、おしっこが増えた、やせてきた

白内障は進むと、ぶどう膜炎や緑内障を起こすことがあります。痛みが出ると目を失うこともあるので、目の赤みや痛がる様子があれば早く受診しましょう。

関連記事犬の目が赤いのはなぜ?充血の原因と考えられる病気・受診の目安

見えにくくなった犬と暮らす工夫

犬は、においと音で周りを知る力が強い動物です。視力が落ちても、暮らし方を少し変えれば落ち着いて過ごせます。

  1. 家具の場所を変えない置き場所を覚えて歩くので、模様替えはできるだけ控える
  2. 角と段差を守る家具の角にクッション材、階段や段差の前に柵をつける
  3. 声をかけてからさわる急にさわると驚くので、名前を呼んでからなでる
  4. 散歩は明るい時間にいつもの道を、短めのリードでゆっくり歩く
予防のためにできること
  • 紫外線の強い日は日陰の多い道を選ぶ
  • シニア期は年1〜2回、目の検査も受ける
  • 体重と食事を管理して糖尿病を防ぐ
関連記事犬の目の病気とトラブル一覧!症状から原因と受診の目安がわかる

よくある質問

犬の白内障は目薬で治りますか?

濁った水晶体は目薬では透明に戻りません。目薬は進み方をゆるやかにしたり、炎症を抑えたりするために使います。

白内障の犬は完全に見えなくなりますか?

進み方は犬によって違います。初期のまま長く過ごす犬もいれば、成熟して見えなくなる犬もいます。定期的な検査で進み方を確かめましょう。

高齢の犬でも手術はできますか?

年齢だけでは決まりません。体力、持病、網膜の状態を調べたうえで、獣医師と相談して決めます。

目が青白いのは全部白内障ですか?

シニア犬では、年齢による核硬化症のことも多いです。見分けるには動物病院での検査が必要です。

あわせて読みたい

ほかのテーマを読む