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犬のしつけ

犬が抱っこを嫌がるのはなぜ?理由と慣らし方、嫌がりにくい抱き方

11月6日更新約7分で読めます

このテーマのまとめ犬のしつけ

犬が抱っこを嫌がるのは、多くの場合「足が浮いて不安定で怖い」からです。前に抱っこのあとで嫌なことがあった、どこかが痛い、という理由もあります。甘やかしや主導権の問題ではありません。理由に合わせて少しずつ慣らせば、抱っこを受け入れてくれる子は多いですよ。

先に結論
  • 嫌がる理由は、不安定で怖い・嫌な経験と結びついている・痛みのどれかが多い
  • 今まで平気だった子が急に嫌がるなら、しつけより先に痛みを疑う
  • 体を触る、一瞬持ち上げる、と短い練習をおやつと組み合わせて進める

慣れるまでの早さは一頭ずつの差が大きく、目安は数週間〜数か月。2〜3週間続けても嫌がり方がまったく変わらなければ、動物病院かドッグトレーナーに相談しましょう。

子犬なら今日から、床の上で体を触っておやつをあげる練習を始められます。ワクチン前でも家の中でできますよ。

すぐ動物病院に行きたいサイン
  • (今すぐ)抱き上げたときにキャンと鳴く、震えて動かない、後ろ足に力が入らずふらつく
  • (今すぐ)首を下げたまま上げない、背中を丸めて固まっている、おしっこやうんちを急に失敗する
  • (今日か明日に)お腹や腰を触ると怒る・避ける、段差や散歩も嫌がる
  • (今日か明日に)シニア犬が急に抱っこを嫌がり、寝ている時間が増えた

1回だけ嫌がって、ほかは元気で食欲も歩き方もいつもどおりなら、2〜3日は抱っこを控えて様子を見てかまいません。シニア犬は練習より先に、痛みがないかを病院で確かめましょう。

目次
  1. 犬が抱っこを嫌がるのはなぜ?主な理由
  2. 急に抱っこを嫌がるようになったら痛みを疑う
  3. 抱っこに慣らす手順
  4. 嫌がりにくい抱き方 大きさ別
  5. 抱っこを嫌がる犬にしてはいけないこと
  6. 仰向けの抱っこは嫌がっても練習すべき?
  7. 抱っこができると助かる場面

犬が抱っこを嫌がるのはなぜ?主な理由

犬が抱っこを嫌がる理由は1つではありません。いちばん多いのは、足が床から離れて体が不安定になる怖さです。

体がぐらぐらして怖い

脇の下だけを持たれると、お尻と足がぶら下がって落ちそうに感じます。抱っこされた子が足をばたつかせるのは、踏ん張る場所を探しているからです。

抱っこのあとに嫌なことがあった

爪切りや目薬、動物病院の診察台、お風呂。抱き上げたあとに苦手なことが続くと、「抱っこされると嫌なことが起きる」と覚えてしまうことがあります。

自由に動けないのが苦手

体を押さえられるのが苦手な性格の子もいます。遊びたいとき、においをかぎたいときに止められると、もがいて下りようとします。

どこかが痛い

腰や首、足の関節、お腹が痛いと、持ち上げられた拍子に痛みが出ます。これは次の節でくわしく見ていきます。

子犬のころに抱っこの経験が少なかった

体を触られる経験が少ないまま成犬になると、抱っこそのものに慣れていないことがあります。成犬からでも練習で変わる子は多いです。

関連記事子犬の社会化はいつまで?ワクチン前からできる慣らし方とチェックリスト

急に抱っこを嫌がるようになったら痛みを疑う

昨日まで平気だった子が急に嫌がるなら、しつけの問題より先に体のどこかの痛みを考えます。犬は痛みをがまんしやすく、抱っこを嫌がるのが最初のサインになることがあります。

痛む場所よく見られる様子
背中や腰背中を丸める、段差を嫌がる、後ろ足がふらつく
首首を下げたまま上げない、頭をなでると鳴く
足の関節片足をかばって歩く、散歩で座りこむ
お腹お腹を触ると怒る、ごはんを残す、下痢や嘔吐がある

ダックスフンドやトイプードル、フレンチブルドッグなどは、背骨のクッションが飛び出して神経を押す病気(椎間板ヘルニア)が多い犬種です。脇の下だけで持ち上げると腰に負担がかかるので、抱き方にも気をつけましょう。

こんなときは練習を止めて受診
  • 抱き上げたときに鳴く、震える
  • 後ろ足のふらつきや、おしっこの失敗がある
  • 抱っこ以外にも、段差や散歩を嫌がる

急ぎ度は記事の最初の「すぐ動物病院に行きたいサイン」と同じです。鳴く・震える・ふらつく・おしっこの失敗は今すぐ、段差や散歩を嫌がるだけなら今日か明日に。どこを触ると嫌がるかをメモしておくと、診察で伝えやすくなります。

関連記事犬の椎間板ヘルニアとは?症状の段階と治療、なりやすい犬種と予防

抱っこに慣らす手順

痛みがないとわかったら、練習を始めましょう。「触られる」「少し浮く」を、おやつと一緒に短く積み重ねるように進めます。子犬は1回を数十秒に、シニア犬は持ち上げる段に進まず、触る練習までにしておきましょう。

  1. 体に触る床の上で、肩や胸、お尻を軽く触っておやつ。嫌がらずにいられたら次へ
  2. 腕を回す座った飼い主さんの横で、胸とお尻に手を添えて2〜3秒。おやつをあげて手を離す
  3. 一瞬だけ浮かせる数センチ持ち上げてすぐ下ろし、おやつ。慣れたら1秒、3秒と延ばす
  4. ひざの上で抱く座ったまま、ひざの上で体を支えて5秒。落ち着いていられたらほめて下ろす
  5. 立って抱く立ち上がって数歩歩く。最初は1〜2歩で下ろす

1回は1〜2分、1日に2〜3回で十分です。おやつを食べられて、しっぽを巻き込んだり体を固くしたりしなくなったら次の段へ。1つの段に数日かけてかまいません。

嫌がる前に下ろす

もがいてから下ろすと「暴れれば下ろしてもらえる」と覚える。落ち着いているうちに下ろす

抱っこのあとはよいことを

抱き上げたあとに毎回おやつや遊びを。爪切りなど苦手なことの前だけ抱っこしない

合図を決める

「抱っこするよ」と声をかけてから持ち上げると、急に浮く怖さが減る

おやつは小指の先ほどに小さく切り、使った分は1日のごはんから減らしましょう。

嫌がりにくい抱き方 大きさ別

抱き方を変えるだけで嫌がらなくなる子もいます。胸とお尻の2か所を支えて、背中をまっすぐ保つのが基本です。

大きさ抱き方
小型犬片手を胸の下に、もう片方の腕でお尻を下から支えて、体を飼い主さんのお腹にぴったりつける
中型犬(柴犬など)しゃがんで、片腕を胸の前、もう片腕をお尻の後ろに回して抱え、ひざを使って持ち上げる。下ろすときも4本足を同時に床へ
シニア犬なるべく持ち上げず、お腹の下を支えて歩かせる。床に滑り止めを敷き、段差はスロープ(ゆるい坂の板)で
大型犬1人で無理に持ち上げない。2人で胸側とお尻側を分けて支えるか、スロープを使う

持ち上げるときは、犬の横にしゃがんでから。立ったまま上からつかむと、犬は怖く感じやすいと考えられています。トイプードルなど足の細い小型犬は、腕から飛び降りて骨折することもあるので低い姿勢で。

抱っこを嫌がる犬にしてはいけないこと

やってはいけないこと
  • 脇の下だけを持って持ち上げる
  • 嫌がって暴れているのに押さえつける
  • 嫌がったことを叱る、大きな声を出す
  • 寝ているときや食べているときに急に抱き上げる
  • 子どもだけで抱っこさせる

押さえつけたり叱ったりすると、抱っこがますます怖いものになります。うなる、歯を見せるなどのサインが出たら、そっと下ろして距離をとりましょう。本気で噛もうとする子は、獣医師かドッグトレーナーに相談しましょう。

子どもが抱っこすると落としてしまうことがあります。小型犬は高い所から落ちるだけで骨折することもあるので、床に座った状態で大人がそばにいるときだけにしましょう。

関連記事犬の飛びつきをやめさせるしつけ!飛びつく理由と場面別の直し方

仰向けの抱っこは嫌がっても練習すべき?

仰向けに抱っこされるのを嫌がる犬は多いです。お腹を上にすると急所が無防備になるので、嫌がるのは自然なことです。

仰向けにして「どちらが上か教える」というしつけ方は、今はすすめられていません。無理に仰向けにする必要はなく、ふつうの抱っこができれば暮らしで困ることはほとんどありません。

お腹のブラッシングや爪切りで仰向けが必要なときは、床に寝かせた状態で少しずつ触る練習からにしましょう。

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抱っこができると助かる場面

抱っこが好きでなくても、短い時間だけ受け入れてくれると、いざというときに助かります。

長く抱っこできなくてもかまいません。数秒抱き上げて下ろせることを目標に、愛犬のペースで練習していきましょう。

関連記事イヌスタグラム

よくある質問

抱っこが好きな犬の特徴は?

子犬のころから抱っこの経験が多い子、甘えん坊な性格の子が多いと言われます。ただし一頭ずつの差が大きく、犬種だけでは決まりません。

抱っこを嫌がるのは飼い主が嫌いだから?

多くは抱っこそのものが苦手なだけです。飼い主さんのそばに来る、なでると落ち着くなら、関係は心配いりません。

抱っこすると寝てしまうのはなぜ?

飼い主さんの体温と心臓の音で安心しているからと考えられています。抱っこに慣れたサインです。

成犬からでも抱っこに慣れる?

時間はかかっても、慣れる子は多いです。触る練習から始めて、2〜3週間で嫌がり方がまったく変わらなければ相談しましょう。

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